抵当権の抹消の登記申請を忘れていた時
ピックアップコラム
2024/8.28
抵当権の抹消登記を申請するときに、銀行の代表者が変わっていた場合
住宅ローンが完済されると、銀行から担保を消すための書類を受け取ることになります。抵当権は自動的に、若しくは銀行主体で消してくれません。債務者(お客さん)側から抵当権の抹消登記を申請しないと登記簿にはいつまでも抵当権が残ったままになります。
今回は抵当権抹消登記の少し変わった事例のご紹介です。
銀行から渡される書類の中に登記に使うものとして、
「抵当権解除(弁済)証書」
「登記識別情報(権利証)」
「登記申請委任状」 があります。
そして、それらには銀行名と書類発行当時の代表者の名前が書いています。
「讃岐銀行株式会社
代表取締役 A ㊞」
書類を受け取ってすぐに申請すればいいのですが、申請を忘れていたりすると発行から申請までの間に銀行の代表者が変わっていることがあります。
結論、その書類を使って問題なく申請できるのですが、申請書には書類に書いている代表者ではなく、今の代表者の名前を書かないといけません。
申請書
「義務者 讃岐銀行株式会社
代表取締役 B 」
また、それだけでは申請書と添付した書類(委任状)の名前がちぐはぐになってしまいますので、申請書に注意書きとして、「登記義務者の代表取締役Aの代理権限は消滅している。代理権限を有していた時期は令和2年4月1日から令和4年4月1日である。」といった具合に委任状に書いてある昔の代表者が代表者であった時期を記載しないといけません。また、本来なら上記期間に代表であったことを証明するために銀行の登記簿を提出しないといけませんが、申請書に会社法人等番号を記載することで、登記簿の添付は省略できます。さらに例外として、代表であった時期を証明できる銀行の登記簿がコンピューター化される前までさかのぼらないと証明できない場合は登記簿の原本が必要になります。
たとえローンを完済していても、抵当権の登記が残ったままの不動産は売却や新たな担保設定がむずかしくなります。これも相続登記と同じで、放置すればするほど、処理が難しくなります。今後のためにも、ローンを完済したときは速やかに抹消の登記をしましょう。